スタッフ日記 第五話《実家に帰らせていただきます》

M3お疲れ様でした。
来ていただいた方ありがとうございます。
無事、冬コミも受かっていましたので、引き続きよろしくお願いします。

工場長からバトンを引き継ぎました、セージです。
主に音編とか裏方やっている事が多いので、会う機会は少ないかもしれませんね。さて、前回までの話である程度素材は揃いました。
貴重なクリスマスを使ってでも作業をした甲斐があるってもんですよ。
まぁ僕は予定なんてないのでクリスマスなんて関係なかったんですけどね。
他の二人はきっと、大切な予定をキャンセルしたんでしょう。
今年もキャンセル。なんて事態にならないと良いね 笑

前置きはこれくらいにして本題。
この日記はCURAREの第1作目を制作していた時の話なんだけれども。
正式にCURAREが結成されたのがそもそも9月くらい。
絵師も作曲してくれる人もいない状態でスタートしたサークル。
にも関わらず、12月31日の大晦日にゲームを公開しようって言うんだからもう話を聞いた時点でヤバい臭いしかしないよね。
実際、12月に入るまでまともに完成してたのってシナリオくらいなんじゃないかな。
何なら一部の声を収録したのがクリスマスの辺りだったような?
わざわざ機材を買って自宅で収録したんですよね。
まだ機材代僕が全額立替したままなので、今後に期待してます 笑

まぁそんな感じで完成するか怪しい状況だったのですが、幸い僕と工場長は昔からの知人で、更には同郷だったので帰省してからも作業が出来ました。

お互いに正月休みに入って、29日のお昼過ぎから僕の実家で追い込みを開始。収録した音を編集して、実際のゲームにあてて動かして調整&調整。
音の大きさ、文字の表示タイミングとの兼ね合い。
僕の関わった作業って基本的に音編とデバック、後は今日記を書いているホームページ制作なんだけれども。
音編とデバックって地味な作業の繰り返しなんですよ。
音量を調節したり、画面に表示されるセリフで切ったり、空白を入れたり。
もうね、これを仕事にしてる人って凄いなって思う。
素人だからなかなか上手くやれないしね。
作業中はほとんど工場長に文句ばっかり言ってたかな。
とにかく面倒くさい。
でもこれをやらないとゲームって完成しないってのも理解出来た。
後は集まった素材を実際に組み合わせて動かすプログラムの部分。
これもやっぱり面倒くさいと思う。
プログラミングを担当したのは工場長なんだけどれも、別の人がシナリオを書いて、その表現したい事を形にする。
やっぱり書いた本人じゃないと100%理解するって難しいから、当然何回もリテイクが入って、その度に微調整。
一人で作業してたら発狂するんじゃないかなって。
その辺は二人で作業していたのが良かったと思う。
お互いをディスる事でなんだかんた発散してたんじゃないかな。

 

バグ修正までがお仕事です。
ええ、こんな状態で落ち着いてなんていられません......

サークルを立ち上げる人で裏方やりたいって人あんまりいないと思うんだけれども、ほんとこの作業やってくれる人見つかったら大切にしてあげてね 笑

まぁそんなこんなで3日間作業を続けて、ようやく公開出来たのが31日の23時を回った頃。
本当にギリギリでした。

お互いをディスリ合いながらも、作業はちゃんとする
やることやっていればゲームは完成に向かっていきます

後からやってみると、改善点がいくつも出てきている作品ではあるんですけどね。
でも、作品を公開出来ないまま凍結、解散するサークルが少なくない中で無事に完成まで持って行けた事は非常に大きいと思う。
一番大きな要因はちゃんと顔を合わせて作業をした事。
通話や文章だけだと、どうしても細かいニュアンスが伝わらない。さらに余裕がなくなってくると文章や言葉になったりするんですよ。
実際今でもLINEとか通話だけだとこのサークル大丈夫かなって時ありますからね。
相手も自分と同じ人間。
頭では理解しているつもりなんだけれども、それをどれだけ余裕のない時に実践出来るかどうか。
僕は相手の気持ちを理解する事が苦手な人間なので、今でも結構やらかしてます 笑
でも実際に顔を付き合わせていれば解決する事も多いです。
もし今、活動が思うように進んでいないサークルさんがあればお互いの行動を振り返って見てはいかがでしょうか?

こんな所で、今回のスタッフ日記は締めたいと思います。
次回はまだ何を書くのか決めてないですけど、後日譚かコミティア編でも書きますかね。

スタッフ日記 第四話《ベリー クルシミマス》

引き続き、プログラマ担当の工場長が書いていきます。

 

くるほろさんの登場により、希望を取り戻した我々。
これで原案(銀星岬)、絵師(くるほろ)、プログラマ(工場長)が揃い、あとは音楽担当のみというところまで来ました。

「名場面に、名BGMあり。」

ビジュアルノベルにとって、音楽というのは本当に大切なものです。
曲作れる人、見つけるのは苦労するだろうな……最悪、フリー素材で済ましてしまおうか……

絵師さんを見つけるのに結構苦労したので、身構えておりました(笑)

「夜の向日葵」みたいな名曲作ってくれる人、どっかに生えてねーかなー。

そんな、頭の悪いことを考えていた矢先に!!

某掲示板で、作曲経験者の方からメッセージをいただきました。
くるほろさんと出会ってから数日のことです。

どうやらツキが回ってきたようです。

早速お会いしてお話を聞いたところ、フリーランスで曲作りをされている方でした。
普段の仕事ではアイドルへの楽曲などが多く、ゲーム音楽の経験はないとのこと。

「AIRのような泣きゲーのBGMを作ってみたい!!」

そう熱く語る「むとこー」さんと熱い握手を交わし、ついに役者は揃いました。

これが11月の中頃。

大晦日に第一作をリリースするという目標も現実味を帯びてきました。

ちなみに、こちらがむとこーさんに作ってもらった第一作「U.G.D」の主題歌です。

めっちゃカッコいい! むとこーさん流石です!

役者もそろったところで、制作を進めていくわけですが、色々と大変でした(笑)

素材が足りない! 

声優が足りない、いなくなった! 

ずさんなスケジュール管理、守られない締め切り!

UI担当の「ノムさん」、社会人サークルの「東京声優サロン」さんなどにも手伝ってもらいながら、いつ沈むか分からない泥舟は前へ前へ進んでいきます。

初めて作るとなると、全体像を細部まで把握するのが不可能なので、結構行き当たりばったりになることが多かったです。

あれが足りないこれが足りない、こういうのはやってみないと分からないですからね。

……そして、あっという間にクリスマスシーズン。

クリスマスイブが日曜日と言うことで、世間は浮かれていたにも関わらず……

銀星岬、工場長、そしてもう1人のサークル主要メンバーの「セージ」は、男三人で集まって作業していました……

昼ごはんは、セブンイレブンで買ったカップ麺と小さなケーキ。3人で食べました。おいしかったです。

夜ごはんは、すき家の牛丼。3人で食べました。おいしかったです。

死んだ魚のような目をして、朝から夜遅くまで、3人でお互いをディスり合いながら作業していました。

こんな残念なクリスマスがあって良いのだろうか……(泣)

クリスマス返上で作業に勤しんだにも関わらず、進捗は芳しくない。

てか、普通にやってたら間に合わないぞこれ……(汗)

そんな、こんなで年末、工場長とセージは、山篭りをすることになるのでした……

ちなみに原案を担当していた銀なんちゃらという男は、「俺、年末仕事だから^ ^」と最高の笑顔で去っていきました。(絶対に許さない……)

次回は、追い込みシーズンに関して、当事者であるセージに書いてもらおうと思います。

スタッフ日記 第三話《そして、伝説の始まり……》

当時参加表明を頂くのは「小説書いてます!」っていうシナリオ志望の方が多かった印象ですね。

本当に絵師に会えなくて会えなくて……(笑)。

仕事帰りに待ち合わせて、帰ったらアポとって、仕事帰りに待ち合わせて、現場に行ったら会えなくて……そんな日常にも慣れてきたある日のこと(主に工場長がw)。

 「仕事で絵描いてます!興味あります!」

 その方はゲーム会社で3Dモデラーをしており原画を担当してみたい、ということでした。

そんなこんなで実際にお会いしてみまして、あんなんやってみたい、こんなんやってみたい、どんな作品が好きだ、あーだこーだ……とお話をしまして。

なんだかんだで絵師、プログラマ、シナリオライター(仮)が揃いました!

さあ、ゲームの世界へいざ出陣です!

「しばらく忙しくてすぐには」

CURARE~ゲーム制作編~完

 

「あ!ただ他にも原画やりたいって奴がいて」

……良かった、僕たちの戦いはまだ終わらないようです。

てなわけで、イラストレーターを紹介頂けることに相成りました。

その方も以前はゲーム会社に勤めておったそうな。

実際に作中に登場する絵も描いたことはあるが、メインで原画をやったことはないので色々とやってみたい、ということでした。

ちなみに、お会いして絵を見せてもらって絞り出した第一声ですが

「……ゆうて、本職はちげえなぁ。」

こうして今度こそ! 絵師、プログラマ、シナリオライター(笑)が無事に揃いまして、本格的にゲーム制作が始まったわけです!

そこからは早かったですね、とんとんとんっ♪と話が進んでいって……

一週間くらいですかね。気づいたときにはキャラデザが挙がってきてました。

正直、待っている間は期待と不安が入り混じった感じでしたよ。

どんな感じのキャラが上がってくんのかなーっていう楽しみが一つ。

まあでも中々自分の想定しているキャラと違って最近流行りのゲーム制作モノよろしくぶつかって葛藤してってのがあったりするんだろうなぁっていう緊張と。

中二病心としてはそんな場面も楽しみだったりはするんですが(笑)

ゆうて、『ゆうて』ですよ、皆さん。そこは絵を仕事にしている人ですよ。

初めて挙がってきたラフはほとんど直すところがなくて、修正箇所に関しても注文したらその数時間後には挙がってくるんです。

カラーバリエーションと呼ばれる違う色ごとにキャラを並べた配色対比図、重要な場面を切り取った一枚の絵をスチルって言うんだとか。

業界でしかわからない新鮮な情報が流れ込んできて、どんどん世界が広がっていくのを感じました。

 

初めてのゲーム創りだった私が、自分の書いたシナリオのキャラが絵になる、という感動と憶えたの瞬間でした。また、モチベーションを上げてくれる大切な役割を担っているということを実感したのもこの時ですね。

そうです、彼が「U.G.D」「サプリ」とお付き合いいただいている【絵師・くるほろ】さん。

ともかく作業が早くて早くて! クオリティが下がることもなく、とても助かったのと同時に、圧倒的実力の前に

「あれ、俺らとりあえずフリーホラゲとか作ってみようぜ! とか言ってたけど? ガチじゃね? マジで頑張んなくちゃいけなくなったんじゃね?」

と、軽い気持ちでいた私と工場長に衝撃を与えてくれたのも彼でした(笑)

くるほろさん、これからも末永くよろしくお願いします(深々~)

そんなわけで次回は音響・作曲を担当して頂いている【むとこー】さんについてお話していきたいと思います。

スタッフ日記 第二話《幻のSTG》

銀星さんに引き続き、プログラマ担当の工場長がバトンを受け継いで書いていきます。

 

銀星団という謎の団体(笑)を通してひょんなご縁で銀星さんと出会ったわけですが、当時は「ホラーゲーでもつくる?」みたいな感じで、作りたいものがはっきりしないというなんとも残念な状況でした。

なかなか前に進まずグダるばかり。

このまま二人では何も始まらない……

「とりあえず、人を募ろう!」

ということでSNSに「ゲーム制作メンバー募集中」という板を立ててみました。

誰か来ないかなーと気楽待っていたところ、一通のメッセージが届きました。

「作ってみたいゲームがいくつかあるのですが、 プログラミング等の技術がないため諦めていたところ、そちらの募集を見つけました。」

今まで温めて来たゲーム案があり、それを形にするのを手伝って欲しい。そういう提案をいただきました。

早速、予定を合わせて実際に会ってみることに。
そこで出会ったのが、イラストレーターのYさんでした。

工場長、銀星さん、Yさんの3人でいろんな話をしました。
趣味、好きなゲームや、どんなゲームを作りたいかなどなど……
話はめちゃくちゃ盛り上がり、固い握手をして「縦スクロールのシューティングゲーム」を作ることに決まりました!!

★企画超概要  —-

天使が地球に攻めて来る…それを防ぐ地球防衛軍のお話。

・シナリオ・進行:銀星、Yさん
・キャラデザ:Yさん
・プログラマー:工場長

 

こうして、CURARE初のゲーム制作プロジェクトが発足しました。

3人で定期的に集まりながら、制作を進めてていき……
時には喧嘩し、時には励まし合い、数々の修羅場を超えて、ゲームは完成する。

……はずだったのですが。

いやー。物を作るって難しいですね(遠い目)。
色々あって、プロジェクトは空中分解してしまいました。
時には喧嘩し、そこで終わってしまいました……

空中分解の原因は、「締め切り」

みんなで締め切りを設けて、ストイックに作業を進めるっていうのが結構難しいことなんですよね……
当サークルでは「無料で作って、無料公開」を現在まで貫き通しています。
お金を払って作業をしてもらっているわけではないので、「いいからやれ!」というのが通用しないのです。

一方は、締め切りを切ってストイックに進めてまでゲーム作りをしたくない。
一方は、しっかり締切決めて、完成までがんばりたい。

そのスタンスの違いをうまくすり合わせることができず、結局シナリオ担当の人は離れてしまいました。

企画屋が居なくなったプロジェクトは当然、終焉を迎えることになります。

本当に、終わるときは呆気ないものです……
今でも当時の作業フォルダーは残っていますが、なんというかもの寂しさを感じます。

こうして、振り出しに戻ったCURARE。
引き続き掲示板で募集を続けましたが、反応はイマイチ。
なんとか集めたメンバーで、ビジュアルノベルを作るといった企画もやってみましたが、結局こちらも解散してしまいました。

八方塞がりで、頭を悩ましていた我々ですが、一人の絵師との出会いをきっかけに大きく前進することになります。

それが「U.G.D」、「サプリ万能な世の中で」でメイン絵師を担当してもらったくるほろさんとのであいになります。

第三話に続く……

スタッフ日記 第一話《銀星団、発足!》

さてさて、スタッフ日記の初回ということで引き続きCURARE代表の銀星が書いていこうと思います。初回はサークルの立ち上げの話をしていきます。

《銀星団、発足!》
タイトルにもありますが、この銀星団がCURAREの前身となる団体です。
確か「何かサークル活動したいなー」とかそんな理由だったかと思います。
地元でお茶したり秋葉原を巡ったりetc…
同人ゲームや薄い本の制作計画も話し合っていましたが、趣味の合う友達作りも兼ねたサークルということもあり、本格的に製作に入る事もなくまったりとした活動をしていました。

「プログラム組めますよ!」
サークルを発足して3ヶ月経った頃ですかね。
当時、脱出ゲームに感化されていた私が何となくSNSに立てていた板に1通のメールが。
後に数々の修羅場(デスマーチ)を共にするプログラマ「工場長」との出会いでした。
今にして思えばここが転機だったのかなと思います。
プログラマの加入でとりあえずゲーム製作の体裁は整いました。
シナリオ 銀星、プログラマ 工場長。
まだ声優も絵師すらいない二人旅。
そんなメンバーで大丈夫か?!
イーノックさんも思わず心配するレベルでのスタート。
当然大丈夫な訳はないのですが、当時の私は「とりあえずフリーホラーとか作ろうか」などと空を見ながらのんびり考えていたのを憶えています。

さて、今回は短めにここまで。
次回の書き手はプログラマの工場長でお送りする予定です。
実際にゲームを作る内容までに一体何話かかるのか……
お楽しみに!

次へ

スタッフ日記始めました

いつも応援ありがとうございます。CURARE代表の銀星です。
梅雨に入り、天候の悪い日も多くなりつつある今日この頃。
徐々にサークルに参加してくれる人数も増え、新たに4本のゲーム企画がスタート。
一度に複数のゲーム企画が進むようになるとスタートしたばかりの頃を思い返してちょっと感動したりしています。

さて、今回初めてHPに立ち寄ってくれた人の為にCURAREってどんなサークル?ってのを少し説明します。
CURAREは”やってみたいをカタチに”をテーマにして、集まった仲間で短編のビジュアルノベルゲーム等を製作しているサークルです。
発足したのは2017年の9月、この記事を更新するのは6月なので約9ヶ月が経過したことになりますね。
これまでに製作したゲームは全部で3作品。全てホームページ上で遊ぶことが出来ます。
全てフルボイスとなっていますので、プレイする際は注意して下さい。

前置きが長くなりましたが、さっそく今回の本題に入ろうかなと思います。
スタッフ日記のページを設けようと言う話になったのは、ホームページの更新頻度が少なすぎてこのままじゃ寂しいよねって流れからです。
じゃあ何か定期的に更新できる事はないかなと考えた時に、スタッフが持ち回りでサークル活動の事を書いていけばそれなりの頻度になるのではなかろうかと言う結論になりました。
で、どうせ書くなら需要ありそうな事を書きたいよね?となって、この記事を読んでくれる人は少なからずゲーム製作やサークル活動に興味のある人、あるいは既に活動をしている人なんじゃないかなと思い「サークルの立ち上げからゲームが完成するまで」という内容で更新していくことに決まりました。
如何にしてサークルが出来て、ゲームが完成していったのか。
CURAREの活動記録を振り返りながら、何回かに分けてお伝えしていこうと思います。

それでは皆さん、最後までどうぞお付き合い下さい。